最強寒波とは!?毎年聞くけど基準はあるの?
寒くなると、天気予報で最強寒波という言葉が聞かれます。
この最強寒波って、一体何が最強なんだろう?
そもそも、最強の基準ってどこにあるの?
今回は、そんな最強寒波に関するお話です。
最強寒波の基準って何?
まず寒波とは、冷たい寒気団が広範囲に流れ出す現象です。
ちなみに日本の寒波はシベリア大陸からやって来ますので、
天気予報で言う、大陸からの寒気団とはシベリア気団です。
また、西高東低の気圧配置という言葉もよく聞きますが、
これは地域の西に高気圧、東に低気圧が存在する気圧配置で、
日本海側に雪を、太平洋側に冷たい風をもたらします。
東北地方は北国だから全域が豪雪地帯だと思われがちですが、
この気圧配置のため、太平洋沿岸地域は、あまり雪が降りません。
そして最強寒気団とは、今の季節で一番強い寒気団のことです。
寒波による暴風雨や大雪、また積雪に伴う道路事情の悪化が
予想されるので、気象庁が警戒を呼びかけます。
最強寒波の基準ですが、明確な基準はないようです。
ニュースでも、
「空5000m付近に-42℃以下で最強寒波が~」
「空5000m付近に-45℃以下の最強寒波が~」
などなど、最強寒波と呼んでいる現象に一貫性がないので、メディアとして表現に強弱をつけるために使われているようです。
それにしても寒気団に「最強」と付けられると、何だか物騒な
イメージが拭えませんが、気象用語には「爆弾低気圧」という
更に物騒な用語が存在します。
これは爆発的に発生する温帯低気圧のことですが、最近は「非常に発達した低気圧」と言い換えられ、気象庁でも使用を控える傾向にあるようです。
この爆弾低気圧と最強寒波が重なると、激しい暴風を伴った豪雪
という非常に厄介な現象を引き起こしますが、昔、映画にもなった
行われたものでした。
白い地獄の中、進むことも退くことも出来ずに力尽きていく兵士の姿は、暮らしていた街が不意の豪雪で埋もれた事がある身として絵空事ではない、まさに心底から冷え切るような恐怖を覚えたものです。
雪の恐ろしさを教えてくれる名作ですが、冬に観るには辛すぎる映画でした。
最強寒波はなんで発生するの?
気象庁が警戒を呼びかけるレベルの最強寒波が発生する可能性は、
ラニャーニャ現象の観測によって早くより指摘されていました。
ちなみにラニャーニャ現象とは南米、ペルー沖で海面温度が通常より
低温になる現象で、世界的な異常気象を発生させると言われています。
また、日本でも冬型の気圧配置が強まるので、日本海側の豪雪や厳冬が
予想されます。
最近は地球温暖化に伴う猛暑だけでなく、冬季の極寒も顕著です。
世界的な異常気象に伴うものでしょうが、雪や寒さに対する備えが
必要なかった地域で発生した豪雪のため、痛ましい事故が起きた話も
よくニュースで聞くようになりました。
今後は今まで積雪の少なかった地方でも、豪雪に対するある程度の
備えが必要になってくるのではないでしょうか。
車に防寒具を常備したり、天気予報情報を定期的に取り入れ、
悪天候に備えるだけの心構えが、不意の豪雪から命を守ります。
・台風の襲来時と同じく、降雪中は、なるべく外出を控える
・雪が降る前にタイヤをスノータイヤに履き替える
・安全運転で、道路凍結によるスリップ事故の発生に注意する
・凍結時の道路を歩く際は、滑りやすい靴底のものを避ける
・雪かき道具はシーズン前に用意して万全を期する
・雪かきは、こまめに、積雪が凍結する前に行う
・斜面の積雪による雪崩に警戒して、近付かないようにする
以上のような用意が無駄に終わるのは、むしろ喜ばしいと思って
ご家族や自分自身の安全を確保する手段は怠らずにいたいですね。
まとめ
最強寒波とは、
・そのシーズン一番の寒波
・メディアによる表現
・積雪による深刻な被害が予想される
・天気予報で出て来たら警戒が必要
ということが言えますね!
特に2010年以降は各地で低温や豪雪の被害が相次いでいます。
安全のためにも天気予報の情報を取り入れ、悪天候に備えましょう。